時間外労働の規制は、繁忙期「月100時間未満」で決着してしまうのか?

これまでは特別条項付きの36協定を締結すると残業に上限が設けられていなかった為に、時間外労働の規制が現在審議されています。

今回の時間外労働の規制を評価する声もありますが、その残業時間の上限設定に対して世論との剥離があるようです。

 

時間外労働の規制とは?

画像出展:http://www.photo-ac.com/

先進国の中で最悪レベルと言われるのが、日本人の長時間労働です。

この長時間労働の結果、過労死、つまり働き過ぎて死んでしまうという、あまりにも過酷な問題が起きているんです。

本来、法律では労働時間の上限を決めているんですよ。

しかし、労使が36協定さえ結べば、事実上残業がいくらでも可能になる、という恐ろしい現状になっているわけです。

その長時間労働を減らすために、ようやく政府が取り組み始めたのが時間外労働の規制です。

事実上無制限となってしまっている残業時間に、きちんと上限を決めて制限するという対策なわけです。

この時間外労働の規制ですが、原則として「月45時間、年360時間」「年720時間の枠内で繁忙期には最大月100時間、2~6か月の平均でいずれも月80時間」という上限で落ち着きそうな気配です。

これまでは、特別条項付きの36協定を結ぶと残業に上限が無くなってしまっていたことから、今回の規制を評価する声もあります。

しかしですね、たとえ1ヶ月でも過労死ラインと言われている80時間を超えて残業するのは、かなり過酷だと思うのです。

 

「月100時間残業」という世界は?

時間外労働の規制は、繁忙期「月100時間未満」で決着しそうだ・・・

このニュースに、 月100時間の残業を経験した人々からは、その過酷さを訴える声がネット上で相次いでいるんですよ!

「なんで生きているんやろって毎日考えていた」「何のために生きとるかわからんようなる・・・」

かなり多くの人達が、長時間労働に苦しんで生きる意味を見失っている様子がうかがえると思います。

「車の運転中に意識失ったんか自分でも分からんのやけどカマほってもた。10年無事故無違反やったから警察もかなり不審がって残業時間の事言ったら苦笑いされた」

中には、交通事故を起こしてしまったと書き込む人もいました。

「朝は8時半に家を出て夜中の3時すぎに帰ってきてを繰り返していた時は何が何だかわからなかったなぁ」

「半年くらい無休で7時から26時まで働いてた時期あって、だいたいの記憶飛んでましたね」

人間あまりにも忙しいと、思考や記憶が曖昧になることがあるようです。

しかし一歩間違えれば、自分だけの問題で済まないケースなので笑っている場合でもないですよね?

また、残業時間が多くなってくると、心身に不調をきたす人も多くなってきます。

ある人は残業が80時間を超えてから、「三半規管がやられてしまい、いつも地震が起こっとるように感じる」といった症状を訴えています。

「現在鬱病で療養中です」「昔、月80時間を4ヶ月やってみたけど、入院」

と休職や入院を余儀なくされている人達もいる状態なんです。

ある人は、終電で帰宅する生活を半年以上続けた結果、「頭の横面が禿げるわ軽い水虫になるわでえらいことになった」と漏らす。

たとえ、病気にはならなくても「確実に体力や抵抗力は落ちて、ずっと胃腸や器官や肌が荒れたり、鼻風邪などRPGの状態異常のごとく延々続く」ということもあるそうです。

こうした声を聴いていると、例え1か月でも100時間の残業が許されるのはおかしいとしか思えないのです。

 

時間外労働の規制のまとめ

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残業とは、いったい何なのでしょうか?

残業無しでは、仕事が成り立たないところがあるのは理解できます。

しかし、繁忙期は残業月100時間未満とかって・・・

それほど忙しければ、仕事中の休憩なんかも取れない状態ではないでしょうか?

そんな状態を続ければ、疲労が回復出来なくて心身ともに疲弊していくことは想像に容易だと思うのですが。

それに働いた分の賃金が、きちんと出ればいいですが、中には出ない会社もあるようです。

「なんで生きているんやろって毎日考えていた」「何のために生きとるかわからんようなる・・・」

という声が出てくるのも、もっともだと思います。

月100時間の残業という世界は、毎日の生活が

  「働く」

  「食事」

  「通勤」

  「寝る」

の、どれかしかしていません。

家族との会話とか、自宅で食事の時だけですよ。

超過勤務をたとえ繁忙期だからと言って、100時間とか平均80時間なんて許してはダメだと思います。

「たとえ年に1ヶ月だけだろうとも、残業100時間の生活はしたくありません!」

というのが、多くの人達の率直な意見なのではないだろうか?