うつ病で、障害年金が受給できます!注意点や受給要件、障害基礎年金と障害厚生年金とは?

傷病により、一定の障害状態になった場合には、障害年金が支給されます。

もし、アナタがうつ病の診断を受けていて受給条件にあえば、障害年金を受給することが可能です。

経済的な不安を解消するためにも、障害年金の申請を検討してみましょう。

 

 

障害年金とは?

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障害年金は、社会保険です。

うつ病も保険事故の1つなので、保険料納付要件などの要件を満たしていれば障害年金を受ける権利があります。

しかし、障害年金の制度は全く周知されていないのが現状です。

政府や行政機関が大した広報活動をしていないので無理もありません。

実際に障害を負って働くことができず、何か支援してくれる制度はないか?と色々と探して調べまわって、ようやく辿り着くケースが多いのです。

また、障害年金の対象者というと身体障害がある方を思い浮かべると思います。

実際は、うつ病をはじめとした精神障害も対象なのですが、そのことを知っているのは少数なのです。

うつ病が障害年金の対象になっていることを知らない人が多いため、後から障害年金を知って手続きしようとすると多くの問題が発生します。

 

障害年金の注意点

★年金事務所で受給のアドバイスはもらえない

年金事務所は障害年金の請求を受けて審査機関です。

年金の加入記録から保険料納付要件を満たしているかは相談にのってくれます。

 

★消極的な反応の医師が多い

障害年金は医師の診断だけでは結果が分かりません。

 

★福祉関係者でも障害年金に詳しいとは限らない

市町村の障害者福祉の窓口も障害年金は専門でないため詳しくありません。

 

★社会保険労務士も障害年金に詳しくない

社会保険労務士のほとんどは企業と契約していて、入社や退社の手続きがメインです。

そのため、障害年金の手続きを経験する機会が少ないのです。

 

★障害年金は初回の申請が重要

 

障害年金受給の要件

障害年金を受給するためには、下記の条件を満たしている必要があります。

受給条件

・初診日が国民年金や厚生年金などの年金制度に加入していること

初診日とは「障害の原因となった傷病について、初めて医師の診療を受けた日」をいいます。

・障害等級要件

障害認定日以降に各級の障害にあたる状態があること

障害認定日とは、初診日から1年6ヶ月経過日、またはこの期間内に症状が固定するか治癒した日

・保険料納付要件

初診日の前日までに、保険料納付済期間が加入期間の3分の2以上、もしく免除されている

・65歳未満で、初診日の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと

 

うつ病による障害年金の認定基準

障害年金の認定基準は、障害の重度によって1~3級にわかれています。

1級が最も症状が重く、3級がいちばん軽度な状態です。

1級 気分(感情)障害によるものにあたっては、高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の介護が必要なもの
2級 気分(感情)障害によるものにあたっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したりまたはひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの
3級 気分(感情)障害によるものにあたっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、その病状は著しくないが、これが持続したりまたは繰り返し、労働が制限を受けるもの

※その他の要素として、入院や外来の状況、治療期間、治療法、生活環境(家族の助けがあるかどうか、福祉サービスを利用しているかどうか)、就労状況(雇用形態、勤続年数)などがあります。

 

障害年金の種類、障害基礎年金と障害厚生年金とは?

障害年金には二種類あります。

障害基礎年金か障害厚生年金かを定めるのには「初診日」が重要な意味を持ってきます。

「初診日」とは、障害となりうる傷病が始まったとして診察を受けた日です。

 

障害基礎年金の概要

障害基礎年金 1級、2級 

障害基礎年金は、うつ病の診察を初めて受けた日(初診日)に国民年金に加入していた方が対象となります。

主に自営業や厚生年金加入者の被扶養配偶者、20才以上の学生などが対象です。

国民年金にのみ加入している人の場合は、障害基礎年金のみが支給対象となります。

障害の状態によって1級、2級と認定基準が設けられており、認定されると障害のある間は年金が支給されます。

障害基礎年金に3級はないので、3級相当では受給ができません。

 

障害厚生年金の概要

障害厚生年金 1級、2級、3級、障害手当金

障害厚生年金は、うつ病の診察を初めて受けた日(初診日)に厚生年金又は共済年金に加入していた方が対象です。

主に会社員の方が対象です。

厚生年金に加入している人の場合、同時に国民年金にも加入していることになりますので、障害基礎年金と障害厚生年金を同時に受給することができます。

ですので、1級または2級状態にあたる障害を伴ったときには、障害基礎年金に上乗せして障害厚生年金が支給されます。

また、障害の程度が軽く2級に該当しない場合は、3級の年金が支給されます。

ほかに、3級に至らない場合でも一時金が支給される場合があるなど、障害基礎年金に比べて優遇されています。

これらが、初診日を元にした障害基礎年金と障害厚生年金の違いとなります。

 

 

うつ病で、障害年金受給のまとめ

障害年金は受給できれば、非常にありがたいです!

しかし、うつ病などの精神障害で受給できることが、全然周知されていないのが現実です。

自分も初めは知りませんでしたからね。

身体的障害だけが対象だと思っていましたから・・・。

でもですね、実はうつ病は障害年金の認定を受けるのが難しい!と言われています。

なんでかと言いますと、うつ病は障害の重さを検査数値やレントゲンなどで証明することができないので、障害年金の認定が難しいと言うのです。

さらに請求件数の増加などの影響もあり、審査が厳しくなっているのが現実です。

ですから、なんの知識もないまま申請をしても、不受理になってしまうケースもあります。

しかし、サラリーマンの方とか障害厚生年金だと3級にならなくても一時金が支給されます。

これ、結構金額が大きいので申請しない手はないですよ!

次回は、障害年金で支給される金額について紹介していきますね。