うつ病の種類、双極性障害とは、どんな特徴・症状がある病気?

うつ病になると、長期間渡り気分が落ち込むなどのマイナスな感情が表れた抑うつ状態になってしまいます。

しかし、長い抑うつ状態の中でも調子が良い日があると気持ちも楽になります。

ところがこの時に気分が異様に高揚したり、不自然なくらい調子が良くなるような状態があるなら、単なるうつ病ではなく「双極性障害」の可能性があります。

 

 

双極性障害の特徴とは?

d1f7b72244ac11a859d6c3eeaf6a98e1_s画像出展:http://www.photo-ac.com/

双極性障害、この病気の特徴とは調子がいい時に気分が異常に高揚して普段では考えられないような行動に陥ってしまう躁状態。

抑うつ気分や意欲の低下などのうつ状態を繰り返す症状が表れる病気です。

躁状態とうつ状態が症状が続く期間というのが、数カ月から数年とかなり差があります。

さらには、このどちらでもない状態の期間というのも存在するため診断の難しい症状の病気なのです。

双極性障害には激しい躁状態が起こるⅠ型、比較的軽度の躁状態が起こるⅡ型が存在します。

双極性障害の患者の約2/3の人が「うつ」から始まることがわかっいます。


双極性障害で怖いのは精神障害の中で最も自殺企図が多い病気であることです。

また、ひどい躁状態のときに本人が自覚がないまま周囲に迷惑をかけることで、社会生活で支障が生じる可能性が高い病気なのです。

 

双極性障害の症状とは?

双極性障害の症状は次のようになります。

 

躁状態

Ⅰ型に見られる躁状態は、異常に気分が高揚している状態をいいます。

躁状態になるとほとんど眠らずとも平気で活動し続け、手当たり次第色んな人に話しかけて一日中しゃべっては周り困惑させます。

仕事にも積極的に取り組み、新しいアイデアも次々湧いてくるのです。

ところが、集中力に欠いてしまっていて、仕事を最後まで達成することはできないのです。

また手当たり次第に買物をしたり、物を破壊したり、社会的に逸脱した行為などを行ってしまいます。

非常に短気になることもあるんですが、本人は気分がよくて躁状態の自覚がないことがほとんどです。

 

軽躁状態

Ⅱ型に見られる軽躁状態は、Ⅰ型の躁状態ほど生活に大きな問題になりません。

比較的短い睡眠で活発に活動し、人が変わったように明るくハイな状態になります。

人間関係にも積極的で、いつもよりもおしゃべりになります。

Ⅰ型の躁状態と同様に本人に自覚がないのがほとんどですが、それほど迷惑がかからないため、「いつもよりも調子がいいぞ」で終わってしまいます。

そのため、医師への症状の申告から漏れる場合が多いので、躁状態の有無が診断の大きな基準となる双極性障害では注意が必要です。

 

うつ状態

双極性障害の時のうつ状態は、ほぼ大うつ病性障害の症状と同じようなものとなります。

ただ双極性障害の場合は、過眠・過食、幻聴や妄想が多い傾向があるようです。

 

混合状態

躁状態とうつ状態の両方の症状がある状態を混合状態といいます。

身体的は活動的であるのに対して、気分は鬱々としているので自殺の危険性が高まり非常に注意が必要な状態です。

 

 

双極性障害のまとめ

双極性障害は躁状態とうつ状態を繰り返す精神疾患です。

大うつ病性障害と同じ症状が多い病気のため、なかなかうつ病が治らない!と思って、よくよく調べたら双極性障害だった、ということもあります。

大うつ病性障害に効く抗うつ薬が双極性障害では症状の悪化を招くことがあるため、躁状態の有無を確認できるかが重要になります。


とくに軽躁状態は「たまたま調子がいいだけ」と思われやすいので、過去に躁状態があったか自覚出来ないため、家族や友人など周囲の人に相談して、しっかり確認する必要があります。

躁状態が自覚できないので、やっかいな病気ですが周りの協力を得て乗り切りましょう!